こんにちは。リノベーションプランナーの遠藤です。
本日は、先日完工したばかりの団地リノベーションのビフォーアフターの様子をお届けいたします。
今回私が担当させていただいたのは、横浜市の緑豊かな場所にある、とある団地のお部屋。築年数は約30年、4LDKの間取でした。
最近人気の団地物件。
団地ならではの味わいやコミュニティ、広い敷地、緑豊かな植栽・公園など、魅力的な住環境が揃っていますので、お部屋を自分好みの空間にリノベーションすれば、一層素敵に住まうことが出来ます。
オークのフローリングや珪藻土等のあたたかみのある自然素材を取り入れながら、音楽好きなご家族のライフスタイルに合うカタチでリノベーションをさせていただきました。
家族構成:ご夫婦+お子様 / 平米数:約97㎡ / 施工箇所:フルリフォーム /
建物:団地 / 築年数:31年
目次
1.音楽好きなご家族のライフスタイルに合わせて、リノベーションで「防音室」を新設!
音楽がご趣味というご夫婦の今回のリノベーションでの大きなポイントは防音室。
「そこまで本格的で無くても良いし、コストもかけられないし…」と悩みながら検討に検討を重ね、ご夫婦のアイデアも取り入れながら辿り着いたのが、「有孔ボードの防音室」でした。
防音室のビフォーアフター
■ 防音室のBefore…
■ 防音室のAfter!
リノベーション前はなんと和室でした。
1つの和室を防音室と読書コーナーでそれぞれ約4帖と4.5帖ずつに分けた形です。
ご家族のライフスタイルに合った空間に大変身しました!
“音楽室の壁”と同じ有孔ボードでしっかり防音対策
防音室は、壁と天井に吸音ウールを仕込み、仕上げ材として吸音力を高めるために有孔ボードを使用しました。
シンプルなつくりですが、これだけでも中々の防音効果があります。
学校の音楽室の壁も有孔ボードになっていることが多いですよね。
有孔ボードの壁は自然素材を使ったお部屋の雰囲気にもとても良く合い、ほっこりお洒落な空間になりました。
もうひとつの工夫として、部屋側には防音扉の代わりにインナーサッシを採用しました。
インナーサッシであれば、防音扉よりもかなりリーズナブルに施工できます。
中の様子も見えるのでお子さまが楽器の練習をしていても安心です。
外部に面する窓にも、インナーサッシを取り付けました。(今回はすべての窓をインナーサッシにしました)。
外から中に入ってくる音の防音壁としても活躍してくれますし、断熱効果や結露軽減など様々なメリットがあります。
窓側はウッド調インナーサッシにすることで見た目も可愛らしく。
外の風景を見ながら楽器を奏でる….。なんとも良い時間ですね。
防音室の隣は収納スペースのある「読書コーナー」
防音室の隣スペースには、本棚などを置いて読書コーナーにする計画。
天井からはハンモックを吊るせるように下地と金具を仕込んでおきました。
奥にはお布団収納用のクローゼット(かなり大容量です!)を設けてスペースの有効活用。
小窓のある下部はオープンスペースになっているので、採光を確保しつつ、ここもまた収納にしたり、お好きな使い方ができるようになっています。
2.床のオークフローリングと壁の珪藻土で、団地のリビングが明るくナチュラルに
今回はコストに合わせて、玄関~LDKに自然素材を取り入れました。
よく過ごす場所にだけでも無垢フローリングや塗り壁を取り入れてその心地よさを味わっていただければと思います。
リビングのビフォーアフター
■ リビングのBefore…
■ リビングのAfter!
大きな間取り変更はしませんでしたが、元々陽当たりの良いお部屋だったので、リノベーション後はオークのフローリングと珪藻土が映え、より明るく開放的になりました。
オークの床材。90mm幅のフローリングは木目をより感じられます
最近はちょっと幅が広めの120mm~150mm幅くらいの無垢フローリングがトレンドなのですが、あえて幅狭の90mm幅フローリングをチョイス。
今ドキな幅広も格好良いですが、今回選んだ90mm幅フローリングは木目がより際立ち、とっても綺麗でした。
幅広タイプよりお値段も少し下がるので、おすすめです。
ちなみに、巾木は栂(ツガ)の巾木を使いました。
あまり目立たないところではありますが、巾木を木にするだけでもお部屋の風合いがより自然になります。
細かなところにも一工夫が大切です。
壁は珪藻土。天井は珪藻土クロス
玄関~LDKは壁を珪藻土に、天井は珪藻土クロスにしました。
珪藻土の塗り方は数種類からお選びいただけるのですが、今回は「波薄ランダム」という塗り目を抑えた塗り方にしました。
そして天井は費用面も考えて、珪藻土ではなく、「珪藻土クロス」に。
クロスと珪藻土の継ぎ目が分からないほど綺麗に馴染みました。
ご予算とご相談しながら上手く自然素材を取り入れるのがコツです。
3.キッチン、洗面台の水回りはパイン材で統一し明るい雰囲気に
「水回りは明るくしたい」というご夫婦のご希望から、キッチンと洗面台は明るい色合いが特徴のパインの面材で統一しました。
キッチンのビフォーアフター
■ キッチンのBefore…
■ キッチンのAfter!
キッチンとリビングの間にあった壁を取り払い、L型だったキッチンを壁付のⅠ型に変更した形です。
リビングとキッチンの境目を無くして一体感のある空間にリノベーションしました。
キッチンはL型からⅠ型・壁付けに。空間に繋がりが生まれ爽やかに!
キッチンは、WOODONEの無垢の木のキッチン。
掘り込み取手のスッキリした飽きの来ないデザインです。
奥様が選ばれたボーダータイルがとっても素敵で、キッチンの風合いともすごくマッチしていて、タイルが貼り終わった後は見惚れてしまいました。
作業台を設けることで、収納スペースも作業スペースも充実。
ご家族でキッチンを囲んでお料理やお食事の準備ができます。
ご飯の時間が楽しくなりそうですね!
大きなシンクの造作洗面台は洗い物に便利&お掃除もラクに
洗面台はパインの集成材を使って造作。
大きなSKシンクは洗い物に便利です。
水栓はシンクのお掃除がラクに出来るよう、シャワーの伸びるタイプにしました。
洗面室のビフォーアフター
■ 洗面室のBefore…
■ 洗面室のAfter!
タイルはキッチンと同じものを。
キッチン前は縦貼りにして、洗面台前は横貼りにしました。
この貼り方向を変えるというのも奥様のアイデア。
ご夫婦のセンスが合わさり、素敵なお住まいが完成しました。
まとめ。好環境を活かしてワクワクする団地リノベーションを
今回のこちらの団地リノベ、担当した私自身もどんな風に変わるだろうとワクワクしながら携わらせて頂きました。
既存の間取りを活かしながら、防音室をつくったり長くいる場所には自然素材を取り入れたりと、ご家族のライフスタイルに合わせた工夫で素敵なお住まいに大変身しました!
木の風合いに包まれたぬくもりあるお部屋でご家族の大切な時間を育んでいけますよう願っております…!
コミュニティや立地など、住む環境が魅力的なのが団地の良いところ。
今回ご紹介したように、リノベーションによりお部屋を住みやすく変えられたら、もっと自分たちらしい暮らしができますね。
お住まいづくりをお考えの方、団地リノベで魅力的な空間をつくってみるのはいかがでしょうか?
お読みいただき、ありがとうございました。
【今回ご紹介した施工事例を見る】
case.73 施工事例「北欧風 ヒュッゲな空間」
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