こんにちは。お久しぶりです!施工管理の早坂です。
突然ですが、皆様のご自宅には「床暖房」はありますか?
最近では通常のマンションでも標準装備されていることの多い「床暖房」。
リフォーム・リノベーションをご検討中の方なら導入を考えている方も少なくないのではないでしょうか。
今回は、リフォーム・リノベーションの際よく議題にあがる「床暖房」について記事を書いていきたいと思います。
頑張って分かりやすく書いていきますのでよろしくお願いします!
目次
床暖房のメリット
既に床暖房をご使用したことのある方ならご存知かもしれませんが、床暖房には様々なメリットがあるんです。
- ① ほこりがたちにくく、乾燥も少ない
- 床暖房はエアコンやヒーターと違って、温める際に風を起こさないのでほこりが舞う心配が少ないです。
- ② 足元からお部屋全体を温めてくれる
- エアコンだとお部屋の上のほうは温かくなるけれど、下は寒いままということが起こりがちですが、床暖房なら床全体から温めるので暖房をつけているのに足元が寒いということはありません。
また、床暖房には「ふく射熱」と言ってお部屋全体に熱を伝導させる効果があります。
- ③ 設置面積を取らず、お掃除やメンテナンスの手間が少ない
- エアコンやヒーター等の機器と違って、床暖房は床と一体化しているため、面積をとりません。
床暖房の種類にもよりますが、基本的には掃除等のメンテナンスがいらないのが良いところです。
このように多くのメリットがある床暖房ですが、以前は初期費用やランニングコストが高く、「費用に余裕のある場合は導入するもの」というイメージを持たれていた方も多いと思います。
しかし、最近では初期費用もランニングコストも抑えた商品がたくさんあり、設置される方も多くなっています。
床暖房の種類・特徴・費用
では実際、床暖房にはどのような種類があるのでしょうか。
一般的に床暖房の種類は大きく「温水式」と「電気式」の2種類に分けられます。
「温水式床暖房」は、その中でもいくつか細分化されており、ガスを使うもの(給湯器)、電気を使うもの(ヒートポンプ)、ガスと電気両方を使うもの(エネファーム等)に分けられます。
「電気式床暖房」は、現在一般的にはPTCヒーターと呼ばれる電気が流れると発熱するパネル式のものが普及しています。
今回は夢工房の施工で多く施工させていただいております「ガス温水式床暖房」と「電気式床暖房」の違いについて、詳しく見ていこうと思います。
ガス温水式
ガス温水式床暖房の特徴
- 【メリット】
- ・一般的に電気式床暖房よりもランニングコストが安い
- ・温水で温めるため温度のムラが少ない
- 【デメリット】
- ・温水を使用して温めるため漏水のリスクがある
- ・温水の配管経路の確保が必要なのでスラブ直貼り箇所には施工できない
ガス温水式の床暖房リフォームに必要なものと初期費用
- (条件)
- 8畳分のリフォーム施工を夢工房で行った場合の概算。お客様ご自身のお家の状態や工事内容によって変動があります。
- ・暖房機能付き給湯器24号
- 価格:約30万円
- ・温水式床暖房パネル、コントローラー
- 価格:約15万円
- ・設備配管給湯器設置、床暖房設置工事
- 価格:約22万円
- ガス温水式のランニングコスト
- 8畳のお部屋で1日10時間×30日分の計算
毎月約2,500~3,000円
合計:約67万円(税別)
※2019年の情報です。
電気式床暖房
電気式床暖房の特徴
- 【メリット】
- ・水を使わないので漏水の心配がない
- ・コンピューターで自動制御しているので熱の上がり過ぎなど調節しやすい
- ・ヒーター自体がかなり薄いので施工が簡単
- ・配線経路さえ確保できればスラブ直貼り箇所でも施工可能
- 【デメリット】
- ・温水式に比べて温度ムラが生じる場合がある
- ・一般的にランニングコストがガス温水式よりも高くなる
電気式の床暖房リフォームに必要なものと初期費用
- ・分電盤からの専用回路(200V)
- 価格:約6万円(分電盤ごと交換した場合)
- ・電気式床暖房パネル、コントローラー
- 価格:約45万円
- ・断熱材(t:12mmゼットロン)
- 価格:約3万円
- ・電気配線、設置工事
- 価格:約11万円
- 電気式の床暖房ランニングコスト
-
8畳のお部屋で1日10時間×30日分の計算
約3,500~4,000円
合計:約66万円(税別)
※2019年の情報です。
床暖房の注意点
>施工事例「いないいない、ばあ!」 このお部屋の事例をもっと詳しく見る
お家全体の断熱性・気密性も重要?
住まい全体の断熱性・気密性がそもそも低いお家だと、床暖房だけに限らず暖房設備の効果が発揮されにくいかもしれません。
その場合は断熱改修工事も検討してみましょう。
そしてお家の断熱性能が良くなった場合、あたたかくなって現在ある暖房設備で十分、といったようなこともあるかもしれません。
(断熱工事の種類や性能についての記事も合わせてお読みください)
専用フローリングを施工する必要あり
そして、床暖房を導入するには、床暖房に対応した専用のフローリングに張り替える必要があります。
木は温度変化によってひび割れや反りを起こすので、木材の膨張収縮を抑制してある床暖房専用のフローリングに張り替える必要があるのです。
選べる種類が限られてしまうのがネックですが、夢工房では床暖房対応の無垢フローリングも多く施工していますので、床暖房+無垢床のあたたか温もりコンビで仕上げることも可能です。
その他、あたたまるまでに時間がかかる、電気ヒーターや石油ストーブに比べてはるかに安全なものの、低温火傷を起こす可能性がある(とくにはいはい時期の赤ちゃんが長時間床に接している場合など)といった注意点もありますので、ご家族のライフスタイルや導入を検討しているお部屋の使い方などと照らし合わせて検討しましょう。
まとめ。家や暮らしに合ったリフォーム・リノベーションで快適な室内環境を
>施工事例「変える、と残す」 このお部屋の事例をもっと詳しく見る
このように一言に「床暖房」といっても設置するものの種類や、現在のお家の環境によって特徴・効果が大きく変わることがわかりました。
今回はあくまで全て新規にやり替えた場合での概算になります。
特にリフォーム、リノベーションではお客様ご自身のお家・プラン・好みに合った工法を選ぶことがとても重要です。
夢工房では、お客様のご自宅の状況をしっかりと調査させていただき、ご希望に沿って最善のプランを提案させていただきます。
ぜひぜひ、お問い合わせくださいませ。
最後までお読みいただきありがとうございました!
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