こんにちは。秋山です。
コロナもまだまだ終息のめどが立たず、油断できない日々が続きますね。皆様いかがお過ごしでしょうか。
私は年末に大掃除をして部屋をきれいにしてからというもの、模様替え欲がむくむく育ってしまい、ちょっとしたアイテムをネットショッピングでポチる日々が続いております。
インスタを参考にDIYなんかにも手を出し始めました。
模様替えよりも製作が楽しくなってしまい、部屋の中がごちゃつく始末。本末転倒です。
さて本日はわたくしが担当させていただいておりまして、工事の真っ最中、横浜市港北区F様邸・戸建てリフォーム・リノベーションをご紹介いたします。
この度は古民家風こだわりリノベーションです。これからリフォームをお考えの方も是非参考にしていただけましたら幸いです。
目次
【リノベーションDATA】
建物:横浜市港北区 木造在来 地上2階建 / 平米:65.52㎡ / 間取り:2LDK+ワークスペース / 家族構成:ご夫婦+お子様2人
憧れの古民家風リノベーション!原点は”京都での宿泊体験”
F様邸の特徴は何といっても古民家風アレンジ! お客様が京都の町家に宿泊した際に体験した居心地の良さや雰囲気をぜひ自宅にも再現したいとのご希望をいただき、杉のフローリングや珪藻土、造作家具を活かして雰囲気を作り出していきます。
古き良きの日本らしさを取り入れながら、設備は現代技術をしっかりと取り入れて快適なお住まいづくりを目指します。
F様邸が物件をご購入後、弊社のリフォームの前に不動産屋さんによる内装と設備のリフォームが入っております。
既存の内装は写真のとおり。白い壁にタイルやブルーグレーの扉が映えるかわいらしい雰囲気。既存の設備はピカピカの新品です。これらの設備は脱着したり、移設をしたりして既存を利用します。
内装の雰囲気は和風イメージですが、設備は最先端でいいとこ取りというわけです!
また、リフォーム前にインスペクションが入っており、害虫被害はないか、構造の腐食や、結露はないかなどのご相談もさせていただきました。
今後ながくお住まいいただくために、床下や天井裏を開けられるタイミングでしっかり確認し、想定できるお家のトラブルが無いよう検討していきます。
内装だけではなくおうちの構造、性能など見えない部分にもしっかりと注目していきたいですね。
天井や壁は日本建築の特徴を再現!
格天井を彷彿とさせる格子天井!
今回は日本建築の特徴を再現するため、天井はフラットではなく竿縁を回し、黒檀の色に塗装を施します。
格天井とは、お寺や書院造に見られる天井形式で、天井に木材や石組みを使って四角いマスを作るものになります。
お寺によっては、1つ1つのマスの中に絵が描かれているところもあります!非常に華やかで美しいですよ!
こちらが本物の「格天井」の写真です。本物の格天井は格子の1本1本が太く重厚感がありますが、一般の住宅では少し仰々しくなってしまいますので、今回は細い竿縁を回し1つ1つのマスを多くとって、雰囲気を出していきます。
真壁づくりも再現します!
日本建築では、壁の間に柱がみえている「真壁づくり」が一般的です。
現在ではほとんどのお住まいが洋室なので柱の見えない「大壁づくり」がほとんどですが、和室だけは柱が見えていて「和風」なつくりになっているお家も多いのではないでしょうか。
F様邸はもともと全室洋室でしたので、壁のボードをはがした段階で柱を確認し、表に出していきます。
汚れていたり、金物がついていたりする可能性もあるので、解体後に表に出せそうな柱をチェックし、研磨をして、天井同様黒檀色の塗装で仕上げの予定です。
壁は珪藻土を施工予定なので、ベージュがかった壁に柱がアクセントになり、渋さのあるかっこいい仕上がりになりそうです。
F様邸では、他にもタモの集成材を使った造作の壁付け本棚や、カップボード、ワークスペースも施工します。
また、古民家風の建具と格子(冷蔵庫の側面を隠すため)をご購入されたとのことで、設置のみ夢工房でさせていただくことになっております。
これらは完成編にてご紹介しますね!
既存階段をリメイク!憧れのスケルトン階段へ
F様邸は2階建ての木造戸建て住宅。
1Fを少しでも広々とした印象にするため、階段をスケルトンにしたいのですが、既存階段を撤去して新しくかけなおすのはなかなか大きな費用が掛かってしまいます。
そこで今回は既存の階段の蹴込み部分を外し、周辺を補修してスケルトンへリメイクします!
(階段の構造によっては高負荷な場合もあります。この度はありがたくも可能な階段でした)
こういったちょっとした部分でもお部屋の印象がガラッと変わりますね。
床下・天井裏など見えない部分も忘れずに改善!
F様邸ではリフォーム前にインスペクションで懸念点がございました。
今回特に気にされていたのは、床下と天井裏の結露。
結露がひどいと柱や床を支える木材が腐ってしまう可能性もあります。
改善のため、屋根裏には換気扇を、床下には湿気を吸収する粘土鉱物の一種、「ゼオライト」をまいて対策を取ります。
完成してから問題が発覚して、せっかく張った床をまた開けるなんてことを防ぐために、今回のように壁や天井を確認できるタイミングで、しっかりとおうちのメンテナンスをすることをお勧めします。
リノベーションにはつきもの!解体後の変更点!
リフォーム工事を計画する際には、竣工図面と呼ばれる完工時から保管されている図面をもとに、筋交いや柱の位置を確認しながら行います。
しかし、古い図面になると、筋交いの位置が書かれていなかったり、書いてあるのとは違う位置に入っていたりなんて事も頻繁に起こります。
すでに一度リフォームされていて、リフォーム前はどうなっていたのか誰もわからない、、、なんて時には要注意。
今回F様邸でも、リビングになる予定の部屋を解体してみると、計画にない筋交いが出てまいりました!
ここはクローゼットがあった部分で、すべて取り払ってリビングにする予定でした。
今回は、この筋交いを撤去し、周辺に耐力壁を増やすことで計画通りの間取りに修正できそうです。
この他にも、天井からガス管が回ってきてしまっています!
このお部屋は天井を上にあげて梁を露出させたいので、これも移設が必要ですね。
(※今回のお宅では今は使われていない古い管でしたので撤去するだけで済みました)
今回は床も撤去しているので、床下に配管しなおしてキッチンまでつないでいきます。
こんな風に、最大限の推測はしておりますが、解体してみないと分からない部分は多々ありますので、解体後にあらためて当初の計画を進められるか見直しをすることは必須です。
ただ、場合によっては、計画通りの間取りにできない、ご要望いただいていた位置に設備の設置ができない、あるいは大規模な追加補修が必要になってしまい、工期やコストに変更があるということも起こり得ます。
夢工房では、解体後の現場にて、お客様に実際に見ていただきながら現場の説明をさせていただいております。
計画に変更が生じる場合はその理由と、今日紹介したような代替案を持ってご提案させていただきます。
まとめ。古民家風リノベ、次回の完成編をこうご期待!
今回は解体編ということで、リノベーション前の状況や計画などのご紹介となりました!
インスタなどのSNSをサーフィンすると北欧風やインダストリアル、ホテルライクなどたくさんのコンセプトで家づくりがされていますね。
どれもアイデアがたくさん詰まっていて憧れてしまいます。
皆様の理想の家づくりが実現するよう、スタッフ一同奔走していきたいと思います。
次回の完工編をお楽しみに!
秋山
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